百貨店員から僧侶へ
「理想の僧侶に君がなればいい」
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こんにちは。
真宗僧侶(大谷派)の三浦紀夫です。
今から20年近く前、私は心斎橋にある大手百貨店で仏事相談員をしていました。そのころは来る日も来る日も大切なご家族を亡くされた直後のお客様と対面していました。その数10年間でざっと2万人くらいだと思います。
当時はまだ「七日参り」という風習があり、お坊さんは悲しみにくれるご家族のケアをしているものだと思っていました。ところが、お客様は「お参りには来てくれるけどすぐに帰ってしまう」という方が大半でした。
「もっとご家族の話を聞いてくれるお坊さんはいないものだろうか?」
と、いろいろなお寺を訪ね歩きました。そして出会ったのが瑞興寺・清史彦住職です。「理想とするお坊さんに君がなればいい」と言われ、東本願寺へ連れていかれました。グリーフケア実践の僧侶が誕生しました。